曲がった膝が真っすぐになるよう、両親が毎晩優しく押してくれた

公開日: 更新日:

 ランドセルも買ってもらい新1年生となり、しばらく小学校に通っていました。しかし、当時の主治医の「1年遅れても治療に専念するべきだ」との判断のもと、入学して数カ月で休学。1年間治療に専念しました。今のような効果のある抗リウマチ薬はなく、当時は筋注射が治療の中心でした。ガラスの注射器の時代です。しかしながら、さほどの治療効果も得られないままで、翌年、1年生として学校生活を再スタートさせました。2年の春、主治医の紹介で、米子にある鳥取大学付属病院に検査入院することになりました。治療の中心は、やはり筋注射。左右のお尻に代わる代わる打たれていました。

 小児病棟では、幾多のドラマに接しました。毎日新生児が新生児室に運ばれてくる一方で、何人もの子供が旅立っていった。子供でもこんなに亡くなっていくことに驚きました。その中でも、たまたま同じ日に入院した、リウマチの女の子が亡くなった時のことは鮮明に覚えています。お父さんがタオルケットで体を包み、個室から出ていかれたことは当時の私には衝撃でした。

 退院は半ば強引でした。長引く入院と、学習の遅れを子供ながらに心配してのことでした。その後寛解となり、楽しく学校生活を送っていましたが、小学5年の秋、突如再燃期に入り、リウマチと共存する生活が始まりました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  3. 3

    佐藤輝明&森下翔太の覚醒で阪神「歴史的大記録」達成の予感…実現すれば40年ぶりの快挙

  4. 4

    今秋ドラフトで割食う巨人…“恋人”の創価大・立石正広が「ミスターの後継者」候補と評価急上昇

  5. 5

    長嶋茂雄さんの「まさかの一言」で高級ブランドショップ店員は素っ頓狂な声をあげ目を白黒させた

  1. 6

    北川景子が味わった二度の挫折 仕事の間にロケバス内の猛勉強で明治大商学部に合格した努力家

  2. 7

    三山凌輝がNYライブで復帰もファン真っ二つ…プロデューサーSKI-HIの“1億円頂き男子”擁護は正解か

  3. 8

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  4. 9

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  5. 10

    巨人「松井秀喜監督」は完全消滅か、可能性あるか…恩師・長嶋茂雄さんは誰よりも願っていた