歴史的な円安、相次ぐ値上げ…生活苦は「歯」の健康へどう影響するのか?

公開日: 更新日:

■炭水化物で空腹を満たし虫歯が増える

 2013年に介護認定を受けていない65歳以上の約20万人を対象にした、健康暮らしの調査(JAGES2013)の新潟市のデータを基に、中学校校区における所得格差(ジニ係数)と残存歯数の関係を調べた研究がある。それによるとジニ係数が0.35を超える地域では有意に住民の残存歯数が少ないことが報告されている。さらに、国が国民健康・栄養調査と同時に行っている疫学研究「NIPPON DATA2010研究」による口腔衛生に関する分析では、世帯年収が少ないほど炭水化物の摂取量(エネルギー比率)が高く、残っている歯の数は世帯の平均支出が低いほど少ないことが明らかになっている。

「炭水化物のエネルギー比率で見ると、男性は世帯年収600万円以上で58.6%、200万円以上600万円未満で59.5%、200万円未満で61.1%でした。女性はそれぞれ、56.8%、58.3%、59.7%で世帯収入が少ないほど、ご飯や麺類といった炭水化物でお腹を満たしている実態が明らかになっています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々