夏に暑さでやられないため今すぐ始めるべきこと…東京五輪出場選手が実践

公開日: 更新日:

■「熱中症+腸の損傷」を回避

 一見関係がなさそうな腸へも、損傷を与える。

「熱放散のために血流が筋肉や皮膚へ多く流れることで、消化管の血液量が減って消化管が酸素不足となり、腸内で炎症が起こります。運動時に下痢や食欲不振が起こることはよくあるのですが、腸での血液量の不足が原因です」

 運動による腸の炎症は、暑い環境ほど起こりやすい。後藤教授らの研究では、35度の環境で60分間ペダリング運動をすると、深部温(直腸温)が安静時の37度を上回る38.5度まで上昇。着衣で皮膚に風が当たらない状況では、深部温はさらに上昇した。

 腸の炎症の程度は、血液中の「脂肪酸結合タンパク(I-FABP)」量でわかる。腸内にあるI-FABPが、腸の炎症によって血液中に逸脱するからだ。

 60分のランニング前後の血中I-FABPを調べた研究では、運動後、I-FABPが2倍に。室温35度での運動では、深部温は38.5度を超え、I-FABP濃度も大幅に上昇した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    巨人の“お家芸”今オフの「場当たり的補強」はフロント主導…来季もダメなら編成幹部の首が飛ぶ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 5

    国民・玉木雄一郎代表の“不倫相手”元グラドルがSNS凍結? 観光大使を委嘱する行政担当者が「現在地」を答えた

  1. 6

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  2. 7

    若林志穂さん「Nさん、早く捕まってください」と悲痛な叫び…直前に配信された対談動画に反応

  3. 8

    米倉涼子に降りかかった2度目の薬物疑惑…元交際相手逮捕も“尿検査シロ”で女優転身に成功した過去

  4. 9

    国民民主から維新に乗り換えた高市自民が「政治の安定」を掲げて「数合わせヤドカリ連立」を急ぐワケ

  5. 10

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで