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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

食道がんは最新治療法より化学放射線療法で…手術をパスする意義

公開日: 更新日:

 なぜ手術の有無を強調するかというと、食道がんの手術は、とにかく大がかりだからです。食道のほとんどと胃の一部に加え、リンパ節を含む周辺組織も切除。その上で胃を持ち上げて、食道の残った部分とつなげて食道の代用にします。胃がんで胃を全摘するのと同じで、手術後は食事量が減り、やせます。しかも秋野さんが患った食道がんのタイプだと、通常は喉頭も切除。結果的に声帯も切除され、声を失うリスクがあるのです。

 3剤併用で生存期間は延長しても、この手術を受けることによる肉体的負担はかなり大きいといえます。抗がん剤の副作用も2剤のときより強くなります。日本の患者さんは新しい治療法が誕生すると、すぐそちらに振れる傾向がありますが、こと食道がんに関しては手術をせず臓器を温存する意義は大きい。食道や胃、声帯があるとなしでは、生活の質がまったく違いますから。

■公開講座「私が放射線治療を選ぶ理由」

 日本放射線腫瘍学会は市民公開講座「私が放射線治療を選ぶ理由 秋野流 鬼退治の選び方」を開催する。化学放射線治療で食道がんを克服した秋野暢子さんをゲストスピーカーに招き、闘病の体験談を語る。

▽日時:7月13日(土)14時~15時30分。参加費無料
▽事前登録は学会HPから
▽定員:会場参加80人、オンライン視聴500人
▽場所:コモレ四谷タワーコンファレンス

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