著者のコラム一覧
西内義雄医療・保健ジャーナリスト

医療・保健ジャーナリスト。強みは各地に顔見知りの保健師がいること。両親&義両親の介護・看取りを経験。

配食サービスはもろ刃の剣? 頼りきる前に考えるべきこと

公開日: 更新日:

 高齢者世帯への配食サービスは、買い物や調理が困難、ひとり暮らしなどのケースで利用されることが多い。介護保険の適用外ではあるものの、街の弁当店並みの費用で必要な分のみ家まで配達してくれる。配達が見守りや安否確認につながることから補助金を出している市区町村もあり、在宅高齢者福祉の一環として広く認知されている。

 普通食はもちろん、糖尿病や高血圧など生活習慣病に対応したメニューがあり、週に3回など利用回数も自由に選べるので、親の介護問題を考えたことのある方なら、一度は利用を検討したことがあるだろう。筆者も実母や義父がひとり暮らしになった時、この便利な制度を使わない手はないと、1週間のお試しで昼と夕の2食分を申し込んだ。

 その初日、ふたりの感想は「おいしかった」「全部食べたよ」と好評だった。よし、しばらくはこれで心配事が減ると思った。が、3日後に感想を言わなくなり、5日目には「もう頼まなくていい」と言い出した。何が気に入らなかったのか? 

 聞くと、プラスチックの容器に入ったいかにも弁当な見た目。配達時にすでに冷めている。副菜の味付けが全部同じ。食べつけない揚げ物が多い。ご飯の食感が気に入らない。直前に電子レンジで容器ごと温めると、ご飯もおかずも主菜も副菜も全て同じ温度になるのが味気ない。次から次に文句が出て、「お金の無駄」「自分の好きなものを食べたい」と不満をぶつけられた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」