がんの放射線治療…最新装置「イーソスセラピー」の実力

公開日: 更新日:

 がんの放射線治療に用いる装置は進化を重ねている。どの装置によるかで、治療成績が異なる可能性もある。高精度放射線治療専用装置「ETHOS Therapy(イーソスセラピー)」を最近導入した自治医大付属病院放射線治療科の白井克幸教授に放射線治療の最前線を聞いた。

 正常臓器を避け、がんにピンポイントで放射線を強く照射できる「高精度放射線治療(左の囲み参照)」の登場で、放射線治療の成績は向上。予後が非常に悪い進行がんでも、薬物療法との併用で生命予後が劇的に延びている。

 放射線治療の成績向上に一役買っているのが「画像誘導放射線治療(IGRT)」、そしてさらに進んだ「即時適応放射線治療」だ。

「従来の放射線治療では、まず治療計画用のCT検査を行い、その画像情報をもとにどこへ照射するか、1~2週間かけて治療計画を作成します。ただ、がんの病変や臓器は体内で日によって変動しています。そこで放射線治療時は、CTなどでがんの位置を確認し、がんの位置が変動している場合は、照射範囲の中心軸をずらす(=IGRT)。位置再現精度は向上しており、IGRTが登場したことで、がんの位置が変動しても適切に治療を行えるようになっています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ