(1)「飲むHIV予防薬」が性風俗従事者らに人気

公開日: 更新日:

 性感染症において今年最大の話題は「梅毒」だろう。近年、20代女性を中心に大都会の繁華街だけでなく地方都市へ広がっているのが特徴だ。しかし、同時にHIV感染者とAIDS発症者を合わせた後天性免疫不全症候群の年間新規感染報告件数が増えていることにも注意したい。その確定数は2013年の1590件をピークに2022年には884件まで減少した。しかし、2023年には960件と増加に転じ、今年は昨年を上回るペースで増えている。ちなみに2023年までの累積総数は3万5381件(HIV2万4532件、AIDS1万849件)だ。

 これに危機感を募らせているのが、性風俗産業従事者(CSW)や性行動に積極的な人たち。「性感染症~プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)の著者で性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長の尾上泰彦医師が言う。

「性感染症の実数は報告件数よりはるかに多い。CSWらの人たちはそれを実感しているから警戒するのは当然です。実際、当院ではCSWの人たちを中心に『飲むHIV予防薬』を希望する患者さんが目立って増えています。地方からオンライン診療を希望する人も少なくありません」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?