一人で暮らす老いた親の「ヒートショック」を防ぐ対策法は?

公開日: 更新日:

「昨晩、風呂から上がって体を拭こうとしたら、意識を失って倒れたようです。額にできた傷がひどく痛むのですが……」

 そう訪問看護師に訴えたのは、80歳になる女性でした。軽度認知障害と診断されてからも住み慣れた家で過ごしたいと、1人暮らしを続けています。

 一段と冷え込むこの時季に、独居の認知症高齢者が気を付けたいのが「ヒートショック」です。これは気温や室温の急激な変化により血圧が乱高下して生じる健康被害で、一般的に10度以上の寒暖差で起こりやすいといわれています。

 家の中で最も気を付けたい場所が「浴室」と「脱衣所」です。冷えた脱衣所で衣類を脱ぐと、寒冷刺激によって血管が収縮して血圧が上昇します。その状態で熱々の風呂に入ると、今度は血管が一気に拡張され血圧が低下し、さらに風呂から上がって脱衣所に戻るとなれば、再び血圧が急上昇しやすい。短時間に何度も血圧が上下し血管や心臓に負担がかかり、めまいや立ちくらみのほか、重度では失神、不整脈、心筋梗塞を起こして、最悪のケースでは死に至る恐れがあります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」