著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「差し込み学習」をすると勉強効率が大幅アップする

公開日: 更新日:

 こうした学習方法を「差し込み学習」(インターリーブ学習)と呼ぶのですが、南カリフォルニア大学の研究でも、「異なる分野の問題を交互に解くことで脳が活性化され、長期的な記憶形成が促進される」と報告されているほどです。

 私たちは、「集中して一つのことを学習した方がいい」と思い込んでいるところがありますが、実際にはいろいろなタイプの問題をシャッフルして取り組んだ方が学習効果は高まるのです。

 また、その際に適度に休憩をはさむことも肝要で、短時間のゲームが息抜きになることを示す慶応義塾大学の田中による研究(2020年)があります。15歳から69歳までの成人1万5000人を対象に実施した大規模調査によると、「平日にゲームをやる時間の平均が1時間を超えると学力は低下し、逆に1時間未満では学力が向上する」という結果が明らかになっています。つまり、ゲームは1時間程度であれば、学力を向上させる可能性があるというわけです。

 同様に、ドイツのライプニッツ教育トランジェクトリ研究所の3554人を対象とした調査でも、ゲームで遊ぶ時間が長いと、2年後に成績の低下が見られる一方で、勉強時間を確保できている被験者には、ゲームのプレー時間は数学と読解の成績に影響を与えていないことが分かったといいます。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲