著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【枝豆】筋肉維持や免疫向上に役立ち、更年期障害を緩和する可能性

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 枝豆は、大豆を未熟な状態で収穫したもので、日本をはじめとするアジア諸国で古くから食べられています。かつて大豆を枝ごと収穫し、そのまま茹でて食べていたことに名前の由来があるそうです。奈良時代にはすでに食用とされていたと考えられ、平安時代の「延喜式」にもその記録が残されています。

 江戸時代には塩茹でにして食べる習慣が広まり、枝豆売りが街中に現れるようになりました。現在では日本国内だけでなく、欧米でも栄養価の高さからスーパーフードとして注目されています。

 さて、そんな枝豆には体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含む大豆タンパク質が豊富で、筋肉の維持や免疫機能の向上に役立ちます。特にメチオニンというアミノ酸はアルコールの代謝を助けるため、お酒のおつまみに最適とされています。ビールと枝豆の組み合わせが定番なのも理にかなっているのですね。

 また、腸内環境を整え、便秘の予防や血糖値の上昇を抑える働きがある食物繊維、さらに大豆由来のイソフラボンも含まれており、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きを持つことが知られています。私たちの研究でも、大豆を含むナッツを夕食の2時間前に糖質と一緒に摂取することで、更年期障害の症状を緩和する可能性を報告しています。

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