(3)紛失してしまう…補聴器の小型化が進んで増加中
ハウリングは耳に入れるイヤモールドなどの耳栓部分が合っていないことが原因で起こるものです。イヤモールドはその人の耳の形に合わせて作るのですが、この人の場合は加齢や体重の変化により、耳の穴の形が変わり耳の穴とイヤモールドの間に隙間ができ、ハウリングしてしまっていたのでした。耳型をとり、新しいイヤモールドを作製すると、ハウリングはなくなりよく聞こえるようになりました。そのほかにも、フィットしてない耳栓で補聴器をつけていると外れやすくなり、紛失の危険性が高まります。
いずれのケースも、自分の耳に合った補聴器を購入することで避けられます。数百種類ある補聴器から自分で選び出すのは困難ですので、ぜひ認定補聴器技能者を頼ってください。聴力・手の器用さ・生活・耳の状態などに合わせ、「紛失しにくさ」も考慮し、ベストの補聴器を提案してくれるはずです。
紛失に関してもう一点、伝えたいことがあります。今年に入り、日本でも大きなシェアを持つ世界のトップメーカー2社が紛失補償を充実させたのです。
これまでは100万円を超すような補聴器に対してだけだったのが、一番下のクラス(10万円台)の器種にも紛失補償がつくようになりました。気になる方は購入するときのメーカー選びの目安にしてはいかがでしょうか。=つづく