失敗したときに重要なのは「リフレクション」…何を学んだかを見つめ直す
従来は、失敗に対するアプローチとして、目標設定や監視といった手段が一般的でしたが、この結果を鑑みるに、失敗を前提とした、失敗への向き合い方をマネジメントすることも有効的であることが示されたといえます。上司からのメッセージとして、「失敗は成長のチャンス」と伝えるだけで、部下は失敗しても仕事のモチベーションを失わずに、自主的に挑戦し続ける可能性が高くなるというわけです。
また、失敗を省みるときに大切な姿勢は、「リフレクション(内省)」という考え方を持つことです。リフレクションは、結果がどうであれ、経験したこと自体に価値があると考え、そこから何を学んだかを見つめ直す、前向きな力となります。失敗から目をそらさずに正面から受け止めることで、私たちも組織も、大きく成長することができるのです。単に反省するだけでは、効果的ではないのです。
「反省」はネガティブな感情を伴うため、心理的安全性が低い状態では、人はほとんど学ばないといわれています。一方、「リフレクション」は、結果ではなく経験に焦点を当てる考え方です。仮に失敗しても、「経験したことで必ず賢くなっている」ととらえることで、次に生かそうというポジティブな姿勢が生まれます。