SNSでは「怒り」の投稿ほどフェイクであっても拡散されやすい
その結果、ポジティブな投稿が減らされたグループのユーザーは、自分自身の投稿もポジティブな言葉を使う量が減り、代わりにネガティブな言葉を使う量が増えることが分かったといいます。
また、ネガティブな投稿が減らされたグループのユーザーは、自分自身の投稿もネガティブな言葉を使う量が減り、代わりにポジティブな言葉を使う量が増えたことも判明したそうです。表情や声のトーンといった非言語的な情報がなくても、フェイスブックのようなソーシャルメディア上の文字だけのやりとりだけで、感情は伝染するということ。感情はオンラインでも、十分伝染することが示されたのです。
興味深いのは、感情の種類です。北京大学のファンらが行った研究(2016年)では、中国で使われているソーシャルメディア「Weibo」(Xのようなもの)に投稿された文を分析したところ、「喜び」と「怒り」の感情は、「嫌悪」や「悲しみ」の感情よりも、他の人に伝染する力が強いことが判明しました。さらに「怒り」の感情は、あまり知らない人や、普段あまり関わりのないコミュニティーにまで共有され、広く拡散しやすいという特徴があることが明らかになりました。