著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

抗てんかん薬は「薬物血中濃度モニタリング」の対象になる

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 抗てんかん薬にももちろん副作用があります。個々のクスリで現れる可能性のある副作用は異なるのですが、ほとんどの抗てんかん薬に共通する副作用が「眠気」です。抗てんかん薬は脳の神経の過剰興奮を抑えるクスリなので、基本的には脳の活動が抑えられると考えていただいて結構です。脳の活動が抑えられることが眠気の原因になるのです。

 そのため、クスリの説明書には「車の運転を避けてください」という文言が入っています。もっとも、運転中にてんかん発作を起こすことも事故の原因になるので、運転の可否については必ず主治医に確認するようにしましょう。

 抗てんかん薬の中には、てんかんの治療以外で使われているものもあります。神経の興奮を抑えるので、そう病およびそううつ病のそう状態の治療や、鎮痛補助薬などが挙げられます。ですので、抗てんかん薬が処方されているからといっても、必ずてんかんというわけではありません。

 おそらく高齢者で多いのが、脳卒中後の「症候性てんかん」として抗てんかん薬を服用しているパターンだと思います。症候性てんかんに限ったことではありませんが、発作が出ない期間が2年以上続き、脳波に異常が認められない場合には、抗てんかん薬の中止が考慮されます。その場合でも、いきなり中止というわけではなく、徐々に減量していって最終的に中止となります。

 いずれにしても、クスリを使っている以上は必ず医師の指示に従うようにしましょう。 

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