(37)これからは専門家に頼れる──ほっと肩の力が抜けた

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 仮申し込みをしていた施設から、1カ月ほど経った頃、そろそろ空きが出そうだという連絡が入った。ついては、事前に病院に母の面接に行きたいという。

 コロナ禍で、基本的に入院患者への面会は一切できなかったが、病院側でも調整してくれ、面接が無事に終わったと地域包括支援センターの担当者から連絡があった。

「ご本人の意思も確認できました」とのことだった。何もかも手探りの中で進めてきたが、ひとまず、次に進むための準備が整いつつあった。

 後日、施設長の女性から「ケアマネジャーさんはもう付いていますか」と尋ねられた。私はその存在をぼんやりとは知っていたものの、具体的に何をしてくれる人なのか、はっきり理解していなかった。

 ケアマネジャー(介護支援専門員)は、要介護者やその家族に対し、適切な介護サービスを組み合わせてケアプランを作成・調整する専門職である。

 母のように「要介護1」以上と認定された人であれば、ケアマネジャーによる支援を受けることができて、その費用は全額が介護保険から給付される。自己負担はない。このとき初めて仕組みを知り、なんとありがたいことかと思った。

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