末期がんの85歳男性「死ぬ思いでお惣菜を買ってきて、お粥をなんとか食べたけど…」
さっそくご自宅に伺って診察をすると、足のむくみが強く、弾性包帯を巻いていました。独歩は難しくなり、食事の量も減っている様子です。
「家でご飯、食べられていますか?」(私)
「200メートルくらい歩いて、死ぬ思いでお総菜買ってきて、あとはお粥。それをなんとか食べたけど、昨日の朝はそれなりに体調は良かった。でも午後3時くらいからまた足に来ちゃって。今日は布団の中では元気だったけど……。ヘルパーさんが来たけど、ガシガシ背中さすられて、やめろって言ったんだよ」(本人)
「家で生活するのが厳しくなってきています。施設に行くという手もあります。そこなら食事も用意してもらえるし、看護師さんもいますよ」(私)
「でも、それだと引っ越さないといけないね。荷物もいっぱいあるし、引っ越しはしたくない」(本人)
「このままご飯が食べられないと、どんどん弱っていってしまうと思いますよ」(私)
「3カ月くらいどこかに入れないかな。食事ができてないから弱ってると思ってる。じゃないと、いい薬もらっても良くならないよ」(本人)


















