致死性不整脈に対する「放射線治療」の期待と課題
また、放射線治療は胸を切開したり、カテーテルを病変まで挿入して処置する必要がないため患者さんの負担が少なく、重篤な合併症リスクが減るというメリットもあります。冒頭で取り上げた研究でも同様の結果が報告されています。
ただ、不整脈に対する放射線治療が一般的に広まるには、「放射線治療のほうが圧倒的に負担が少ないうえに治療効果も高く、放射線治療特有の遠隔期合併症が全身性に現れない」といったデータがもっとたくさん必要です。
また、循環器医だけでなく、これまで放射線治療を専門にしてきた医師が不整脈の治療に関しても積極的に関わり、そこに患者さんも流れていくといった動きも重要です。そうなれば、不整脈の放射線治療がジャンルのひとつとして確立していく可能性があります。特定の医療機関が旗を振って“センター化”すれば、高額な治療機器を整備するハードルの高さをクリアしつつ、全国から医師や患者さんが集まるようになるかもしれません。
そしてなにより、不整脈に対する放射線治療が治療の選択肢のひとつになることは、これまで既存の治療法で、突然死の危険にさらされてきた患者さんたちにとって朗報と言えるでしょう。
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