<5>青木功さんの“爪の秘密”から学んだジェスチャーサイン
後半に差し掛かり、パターの話になった際のことです。
「指先の感覚って、どんな感じなんですか」
「僕は指先が強いんですよ。握力が強い。爪が(伸びて)白くなってから、グローブをしてグリップすると、ここに爪が当たって痛いんです」
青木さんは、爪を手のひらに当てながら話し始めました。身を乗り出して指先をのぞき込むと、青木さんはこんなふうに続けました。
「それで爪を削って、指先に(爪の伸びた部分が)いかないようにして。これが爪の音でしょ(机をたたく)。これが指の音ね(机をたたく)」
画面でアップになったレジェンドの手は、ものすごい深爪。爪が伸びて白くなっている部分はまったくありませんでした。まるで爪が指と同化したようになめらかで、完璧に整えられていたのです。