【牡蠣のブルスケッタ】溶き卵で海のエキスをギュッと!
都映(東京・芝大門)
もち肌の女性にキスをしたような食感に、ジュワッと広がる濃厚なエキス。海のミルクは、生で食べてこそだろう。ほどよく火を通していても、その食感を残し、抜群のワインのアテに仕上げているのがコレだ。
「ぶっちゃけ、牡蠣(かき)を溶き卵にくぐらせてオリーブオイルで焼くだけなんです。こんなので連載のネタになりますか」
笑って謙遜する。いやいや、どうして。最高デッス。焼いていても粒は大きさを保ち、バゲットを覆い尽くさんばかり。がぶりと半分ほどかじると、タルタルとバゲット、そして牡蠣とのウマ味の三重奏でワインが止まらなくなる。
「牡蠣を卵でコーティングすることで、エキスが漏れ出すことなく、中に閉じ込められるので、ぷりぷり感をキープできるんです」
タルタルがアッサリしているのも、ちょうどいい。「マヨネーズだけだと重いので、ニンニクと生クリームで軽くしています」という。新しい牡蠣料理にぜひ!
《材料》
・牡蠣 3個
・バゲット スライス3枚
・卵 2個
・オリーブオイル 適量
タルタル
・マヨネーズ 30グラム
・ニンニク 2分の1片
・生クリーム 10グラム
《作り方》
(1)ニンニクをすりおろしてから、タルタルの材料をすべて混ぜておく。
(2)溶き卵に牡蠣をくぐらせる。
(3)熱したフライパンにオリーブオイルを引いたら②を中弱火で焼く。
「焼きながら、2、3回溶き卵にくぐらせるのがコツ。ぷっくりとした牡蠣の“腹”を指で押して、反発するくらいがちょうどいい焼き加減です」
(4)①を塗ったバゲットに③をのせれば出来上がり。好みで刻んだトマトをトッピングしてもよし。
■水谷大輔(みずたに・だいすけ)
近所の老舗割烹の板前さんに秘伝のレシピを教わるという愛されキャラ。学生時代にサッカーで鍛えた体力を生かし、自転車をこいで豊洲市場や食肉市場に通い、魚介や精肉、モツなど新鮮食材を仕入れている。
■都映(みやこうつし)
定番メニューも日替わりメニューも、多くはワンコイン。東京タワーのお膝元・芝大門という都心にあって、良心的な価格でありながら、魚も肉も野菜も厳選素材を仕入れ、丁寧な仕込みで常連客が絶えない。
東京都港区芝大門1―11―9
℡03・3431・5502
土日祝定休