【谷中ショウガの肉巻き】肉料理と相性抜群の万能ソース
都映(東京・芝大門)
東京十社のひとつに数えられる芝大神宮で毎年9月に開かれるだらだら祭りでは、ショウガ小屋が建つ。かつて神社の周りにショウガ畑が広がっていたゆえんだ。
「ウチもお祭りに何か貢献できないかと試行錯誤して生まれたのが、このメニューです。谷中ショウガに豚バラ肉を巻くだけですから、自宅でも手軽にできます」
豆板醤を利かせたソースはピリリと辛く、ショウガに負けない。そこに豚のウマ味と甘味が重なって、ビールに最適だ。
「ショウガは生でも食べられるので、その食感を残したければ豚肉だけ火を通し、中心はサッと。生のショウガのピリッとした辛味は、加熱するとじわっとくる辛味に変化します。味の好みで、火の通し方を調節するといいでしょう」
なるほど、それにしてもこのタレがいい。
「肉料理には何でもバッチリです。鶏ガラスープでのばして、練りゴマなどを加えると、麺類や鍋のスープに合います。常備しておくと重宝しますよ」
ショウガの時季はそろそろ終わり。この一品で秋の余韻を楽しんでみてはいかが。
《材料》
・谷中ショウガ 2本
・豚バラ肉 2~3枚
・塩 少々
・コショウ 少々
・サラダ油 適量
・酒 大さじ1
・水 少々
ソース
・赤味噌 100グラム
・ニンニク 少々
・ゴマ油 少々
・酢 大さじ1
・砂糖 40グラム
・豆板醤 大さじ1
《作り方》
(1)ソースの調味料をすべて混ぜ合わせる。
(2)谷中ショウガに豚バラ肉を巻く。
「谷中ショウガはタコさんウインナーのように広がっているものもあります。店では、そんな“枝”を切って真っすぐに成形してから巻きますが、自宅用ならそのまま豚肉をぐるぐる巻いて構いません」
巻いたら塩とコショウをふる。
(3)熱したフライパンに油を引いたら、②を焼く。表面に焼き色がついたら酒と水を加え、フタをして2~3分蒸し焼きに。
(4)フタを開けて、①を大さじ1杯ほど垂らし、さらに焼く。ソースがほどよく煮詰まったら出来上がり。
▽水谷大輔(みずたに・だいすけ)
近所の老舗割烹の板前さんに秘伝のレシピを教わるという愛されキャラ。学生時代にサッカーで鍛えた体力を生かし、自転車をこいで豊洲市場や食肉市場に通い、魚介や精肉、モツなど新鮮食材を仕入れている。
▽都映(みやこうつし)
定番メニューも日替わりメニューも、多くはワンコイン。東京タワーのお膝元・芝大門という都心にあって、良心的な価格でありながら、魚も肉も野菜も厳選素材を仕入れ、丁寧な仕込みで常連客が絶えない。
東京都港区芝大門1―11―9
℡03・3431・5502
土日祝定休