著者のコラム一覧
相澤冬樹ジャーナリスト・元NHK記者

1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

石破首相は“安倍政治の総括”を放棄したのか…赤木雅子さんと交わした携帯メッセージ

公開日: 更新日:

今年5月には「今こそ」

 その5日後、再びメッセージが届いた。

「岸田氏からは『手紙はもちろん読みます』との返信がありました。世論の高まりが大切です。私も全国の総選挙(3年前)の応援演説でこの件を訴えて参ります。諦めない限り思いは必ず叶うと信じます」

 そして今年5月。財務省が雅子さんの情報開示の求めを再び拒否した時。

「森友問題は未だに終わってはいないとの認識を強く持っておりますが、残念ながら現政権(岸田政権)にはそのような意識があまり感じられません。反省を込めた安倍政治の総括が今こそ求められます」

 安倍政権に批判的で「党内野党」と呼ばれ、森友事件の真相解明を唱えてきた石破首相。遺族との間で実はこれだけのやりとりを重ねていた。それが今や、総選挙での劣勢が伝えられると演説で「悪夢のような民主党政権」と発言。それって安倍さんの決めゼリフでしょ。森友再調査から逃げる姿は、“安倍政治の総括”という持論を石破首相が自ら放棄した象徴のように見える。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」