時代を超えた名古屋「大甚」の異空間…広い土間、古い大きなテーブル、小皿に盛られた肴

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 連載100回目というわけではないが、ぜひご登場願いたい店がある。100年酒場としておそらくそこは全国の居酒屋好きにとっては聖地のような店であり、かの太田和彦氏が日本一の居酒屋と太鼓判を押した店。それは伏見の「大甚本店」である。

 創業1907年。昭和からさかのぼり大正を超えて明治40年。昭和レトロとかなんとかいって老舗然としている酒場がひれ伏すであろう本物の老舗居酒屋である。大甚本店は広小路通と伏見通が交差する角にあり場所としてはわかりやすい。

 が、入り口はともすれば見落としてしまうほど小さい。そこには白地に大きな墨文字で「酒」、左下に小さく「大甚」とだけ書かれた暖簾がかかっている(日によっては濃紺の下地に白抜きで「酒」もある)。この堂々とした暖簾を見落とすものはいない。いたとしたらソヤツは酒を飲む資格がない、といってもいい過ぎではない。この暖簾の前に立つと「よし、飲むぞ!」という気にさせるから不思議だ。えっ、どこの店の暖簾でもそうだろうって? ま、確かに。

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