越前市中央図書館(福井県)「紫式部」にどっぷり浸れる癒やしの場
平安の世を生きた紫式部が、生涯で唯一、都を離れて暮らしたのが現在の福井県越前市。
この土地では古来、周囲の山々から得られる自然の恵みを生かした越前刃物や越前和紙、越前指物といったものづくりの文化が根づいてきた。その歩みを今に伝えているのが越前市中央図書館だ。
2006年に開館した同館は、県内屈指の人気スポット武生中央公園の噴水広場に沿って立つ。2階建てだが、利用者が立ち入り可能なエリアは段差のないワンフロア構成。一部が吹き抜け構造となっており、見通しの良いレイアウトが空間にゆとりを生んでいる。
蔵書は約45万冊(開架約26万冊)。一般書から専門書まで幅広くそろえる。中でも、特筆すべきは約4万2000冊におよぶ郷土資料の充実ぶりだ。
「当館最大の特色は『紫式部コーナー』です」と、司書の高橋理江さんがこう話す。
「館内の一番奥の一画を使い、約2300点もの紫式部に関する資料を集中して配架しています。古語で書かれた原文や翻訳者ごとの現代語訳版、朗読CDや漫画もあり、世代を問わず紫式部の世界にどっぷり浸っていただけます。24年に放送された、紫式部を主人公にしたNHK大河ドラマ『光る君へ』の反響で、当コーナーを目当てに来館される方も増えました」
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