著者のコラム一覧
白石 あづさライター&フォトグラファー

会社を辞め3年にわたる世界旅行へ。訪ねた国は100カ国以上。著書に「逃げ続けたら世界一周していました」(岩波書店)、「中央アジア紀行 ぐるり5か国60日」(辰巳出版)、「尾畠春夫のことば」「佐々井秀嶺、インドに笑う」(ともに文芸春秋)ほか。

(2)友達がいなくても旅先の180度、違う常識に助けられる

公開日: 更新日:

 計画的な旅行ではなく、つらい時に逃げだす旅を「夜逃げ旅」と呼ぶライターの白石あづささんが、生きるのが楽になる旅の方法と、旅先で出合った驚きの価値観や習慣を、全5回にわたって紹介する。2回目はアフリカのサバンナで学んだ日本とは真逆の習慣についてつづる。

 みなさんに友達はいますか? 私には親友と呼べる人はいません。恐る恐る「友達」と思っている人でさえ、先方は私を「ただの顔見知り」と考えているフシがあります(怖くて聞けません)。

 そんな私にも若い頃はそれなりに仲間がいました。皆で旅に出かけたり、誰かが失恋すれば朝まで飲んだり。けれど彼らが結婚したり、遠くに引っ越したり、社会人になると、とたんに疎遠になります。

 そして良くも悪くも人は年を重ねるにつれ、思慮深くなり、常識が身に付きます。つらいことがあった時、昔みたいに相談したいけれど「子供が生まれて忙しそうだ」「面倒そうにされたら」とスマホを打つ手が止まってしまう。だけど我慢しているうちに、自分の心が死んでいきます。ではどうすればいいのか。たったひとりでできる回復方法は、心が壊れる前に夜逃げのように旅に出る「夜逃げ旅」なのです。

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