著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

タイムズカー集団訴訟の難しさ…不正アクセスの「過失」を証明するのは誰か

公開日: 更新日:

 もっとも、実際の差はそれほど大きくありません。情報の安全管理義務は、一般に「絶対に漏らさない」という結果の約束ではなく、適切な対策を尽くす約束と理解されています。そのため安全管理義務違反で訴えても、原告は「どのような対策をとるべきだったのに、それが尽くされていなかったのか」を具体的に主張・立証しなければなりません。これは不法行為の過失の中身とほぼ重なります。結局、どちらで訴えても、必要な対策をとっていたかという同じ争点に行き着くでしょう。

 もちろん、運営会社側に落ち度があったかは現時点で何も決まっていません。ただ、対策の詳しい情報は会社側の手元にあり、それをどう引き出すかが勝負の分かれ目になりそうです。「誰が何を証明するのか」に注目すると、裁判の行方がぐっと読みやすくなるはずです。

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