「スローシティ」で広がる新しい街づくり…気仙沼、前橋に続き千葉県香取市でもスタート

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「水の文化と農業文化といった異なる個性と多様性を持つ地域住民がそれぞれ尊重し合い郷土愛の醸成を図ることも狙いです。地域の文化、神事、伝統行事が国際的に認められ、内外の人たちが市に興味を持ち来られることを期待しています」

■気仙沼市は13年に国内初の認証

 13年に国内初の認証を受けた気仙沼市は、地域固有の郷土料理、食文化を大切に食を中心としたまちづくりに取り組み、03年に全国初となる「気仙沼スローフード都市宣言」を行っている。

「スローシティはスローフードの考えを食からまち全体へとステップアップさせたものです。気仙沼は世界の人たちに(東日本大)震災の被災地として知られていますが、国際組織の会員として独自の食文化や自然環境の魅力を世界に発信することで新たに市を来訪するきっかけになっています。加盟している世界の複数の都市の方々との連携も持続可能な次世代に向けたコミュニティーの発展につながっています」(気仙沼市震災復興・企画課)

 昨年10月にはスローシティ普及の全国組織「スローなまちづくり全国推進委員会」が設立された。だが、スローシティの知名度はまだ低く、目的も分かりづらいとする声がある。地方自治に詳しい神戸国際大学の中村智彦教授がこう述べる。

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