三ノ宮駅南側、先行する北側はガラリ一変、車線は6から4に減り海側への安全な人の流れ

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禁止条例でも4カ所で進むミニタワマン

 しかし、そこは観光客も多い人気のまちの神戸だ。規制の範囲内で、ミニタワマンの建設計画が相次いでいる。タワマンのコンパクト版ともいえる18~20階建てマンションの工事が、JR神戸駅や三ノ宮駅の少なくとも4カ所で進む。便利でおしゃれな都心に居住する需要は根強く、不動産会社がそのニーズに応えようと事業化しているわけだ。

 元町商店街で電器店を営む60代の男性は「神戸駅の近くで2棟のマンションが建設中や。この辺りでは工事ばっかりやっとる。人が増えて、ここにもたくさん来てくれたらうれしいんやけどな」と歓迎ムードだ。ミニタワマンが林立すれば、神戸はさらに都会的で、にぎやかなまちに生まれ変わるに違いない。

 その一方で、JR三ノ宮駅の周辺では神戸市の大規模な再整備が行われている。神戸市都市局都心再整備本部の浅野幸継課長はこう説明する。

「ひと口に三宮駅といってもJR、阪急、阪神、2つの地下鉄、ポートライナーと6つの駅が三宮に集まっています。それぞれが少し離れた場所にあるので、乗り換えの円滑化を図り、6つの駅をひとつのまちと見立てて『えき=まち空間』と呼び、一体的なまちをつくり上げていく。それがコンセプトなんです」

 具体的には、「車中心のまちから人中心のまちへ」。まず整備を終えたのが駅北側の繁華街だった。

 阪急ビルの建て替えを機に隣接するサンキタ広場をリニューアルし、飲食店が連なる約300メートルのサンキタ通りの再整備に着手。車両に終日通行禁止の規制をかけ、歩行者が自由に行き来できる道路に変えたのだ(荷さばき車両のみ午前6時から午後5時まで通行可)。この措置によって「雰囲気はガラリと変わりましたよ」(同課長)と、繁華街は姿を大きく変えた。

 そして、いよいよ本丸の南側だ。このエリアは人のための滞留空間が狭く、JR駅前の東西に走る中央幹線が、駅やまちを南北に分断している課題があった。そこで中央幹線を東西に通行する車の約半数が、都心を通過する交通であったことから、これを外周道路に誘導することにより、車道を10車線から6車線にする。半分近くにまで減らした空間では、2029年度に予定されるJR三ノ宮新駅ビル(仮称)の開業に合わせ、乗り換え動線や6つの駅を結ぶ高さ2~3階相当の歩行者デッキが整備されることになる。

「近接するJR新駅ビルと歩行者デッキの同時施工に必要な工事ヤードを確保するため、10車線から6車線へと車線規制をかけています。現在の車線規制をかけている空間は、神戸の玄関口にふさわしい広場空間へと変わります」(同課長)

「えき=まち空間」のさらに南側でも、積極的な再整備を進めようとしている。目下、計画されている市役所本庁舎2号館の建て替えだ。単なるリニューアルにとどまらず、これにプラスする形で民間の商業施設やオフィス機能、ホテル機能などを備えた新しい2号館像が描かれているのだ。

「そうなると相当な人の流れができ、来訪者が集まる空間になるでしょう。もっと南にある東遊園地はすでに再整備され、芝生広場などがあって土、日曜日は家族連れの方々がたくさん訪れる空間になっています。この駅から海側への縦軸も人の行き来がかなり増えるので、道路を再整備しようと動いています。現在の6車線を4車線へと減らす。そうして、駅からウオーターフロントへの人の流れる空間を変えていくんです」

 そう力説する浅野課長は、返す刀でさらなる構想を明かす。

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