著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

屋根がなけりゃ「臭いものにフタ」もできねえってか

公開日: 更新日:

 国立競技場は新宿区霞ケ丘町に立地する。正式には「国立霞ケ丘陸上競技場」と呼ぶそうだ。文科省の外郭団体、独立行政法人・日本スポーツ振興センター(通称JSC)が管理運営する。ラグビーW杯と東京五輪のために建て替えるとして、中東のおんな建築家の考えた巨大亀の子タワシのような形のデザインを採用し、景観をぶち壊すとさんざん叩かれても無視し続けて、ついには当初の予算をはるかにオーバーするに至って、とうとう下村文科大臣が都知事の舛添要一に泣きついた。

「屋根を付けるのがオリンピックに間に合わん。予算も足らなくなるので東京で500億円用意してくれんかしらん?」

 ただでさえ、もともと吊り上がってる目をさらに吊り上げた。

「冗談じゃない!」

「まあまあ、そう目を吊り上げないで」

「吊り上がってるのはもともとだ。建設費が吊り上がるのを予測できんかったんは国のほうだろう!」

 となったらしい。いずれにせよ、自分の言い出したことじゃなし、前知事の手柄独り占めをなんとかしてやろうと手ぐすね引いていたろうから「そらみたことか!」と居直った。どんぶり勘定にもほどがある。五輪の開会式と陸上競技のためだけに1700億円。そのうちの500億円を追加負担しろと言うのだから。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃