著者のコラム一覧
小野俊哉ノンフィクション作家

1961年岡山出身。スポーツ・アクセス㈲取締役社長。早大理工学部卒、味の素、住友金属工業を経て、03年同社設立。プロ野球、メジャーリーグの記録を分析、評論し各メディアやメジャー球団に情報を提供している。

ストライク率と三振数は…二刀流・大谷翔平のもう一つの顔

公開日: 更新日:

■本塁打の飛距離や打球の初速はトップクラス

 打者としての力量は、本塁打の並外れた飛距離で何度も語られてきた。複数回先発登板したシーズンに3試合連続本塁打したのは1919年のベーブ・ルース以来99年ぶり。大谷の9本塁打は平均飛距離128メートルが全打者中の9位(100打球以上打者316人比較。25日時点)。打球の初速平均148.7キロは18位(同)とトップクラスだ。

 ただし、5月下旬まで3割を維持したが、現在打率.278へと下降したままだ。理由は対右腕の.322に対して左腕を.163と打てないからだ。左腕の内角攻めが14打数2安打(.143)と腰を引いてしまうのが元凶だ。右腕の内角球なら9号2ランなど34打数12安打(.353)とカモにしている。

 日本ハム時代の昨年が対左腕.349の実績もあり、左投手を攻略するのも時間の問題だと思うが……。

 また、今季の全44安打に対して50三振は粗い。振り遅れが目立つ。日本ハム時代よりバットを軽量化し、一本足を封印してノーステップ打法へ変えた以外にも、泥くさく振り込む努力から研究、適応していく姿に期待したい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」