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田口光久サッカー解説者

1955年2月14日生まれ。秋田県出身。秋田商高から三菱(現浦和)入り。76年に日本代表入りを果たし、日本代表Aマッチ59試合に出場。B、Cマッチを含めると161試合で代表守護神として活躍した。現役を引退する84年まで代表主将を務め、引退後は秋田経法大付属高、青森山田高、遊学館高、国際学院高サッカー部監督を歴任した。

CL準決勝2試合にサッカーの面白さと怖さが凝縮されていた

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 バルサの選手に、アヤックスの選手に「なぜ試合終了のホイッスルが鳴るまで緊張感を保てなかったのか?」とは言うまい。敗退したバルサ、アヤックスには若い選手も少なくなかったが、いずれもプロ意識が高くて百戦錬磨の選手たち。W杯予選、五輪予選で敗退を繰り返してきた<元日本代表GK>が何を言っても、戯れ言にしか聞こえないだろう。それでもあえて「敗退2チームは試合の“終わらせ方”が悪かった」と言わせてもらう。

 バルサの選手は同点に追い付かれると「負けたらどうしよう!」という表情になった。「残り時間をしのいで延長に懸けよう」という前向きな気持ちが消え、精神的に後手に回ってしまった。

 アヤックスの選手たちは2―2に追い付かれても「2戦合計3―2で決勝進出」という事実をポジティブに捉えることができず、最終ラインが下がり気味になって逃げ切るんだ! というチームの意思統一が崩れてしまった印象を受けた。  

 試合終盤、劣勢の状況で<勝ち逃げ>するためにはGKとDF陣のメンタルの強さ、臨機応変さも必要となってくる。準決勝の4チームのGKたちは、いずれも世界的な名手ばかり。勝ったチームと負けたチームの差は何だったのか? 4チームのGKの胸の内を知りたいものである。

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