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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

ジェイミー流を体現 田村優の双肩にかかるチームの行方

公開日: 更新日:

 果たしてジェイミー体制になって以後は、不動のレギュラーに定着。今ではゲームリーダーを務め、4年前に五郎丸歩が担ったプレースキッカーも任されている。

 つまり、田村はジェイミー流を体現する〈申し子〉なのである。当然ゲームの行方は、田村の双肩にかかっている。

 現代表には、各ポジションに3勝した前回大会を経験した選手が10人選ばれた。それがチームの強みになっている。バックスにも田村の他に松島幸太朗、福岡堅樹、田中史朗と3人の経験者がいる。しかし、田中はSHとしては3番手で、松島と福岡は、田村に「使われる」側の選手だ。

 つまり、実際に試合でゲームを組み立て、どういうアタックを選択するか? といった意思決定を任される司令塔のポジションに前回大会を経験した選手は、田村が1人いるだけなのだ。

 果たしてこれで4連戦の最後に迎える、ベスト8をかけた大一番スコットランド戦(10月13日)に田村が万全で臨めるのかどうか? ジェイミーHCは、最後に司令塔を田村ひとりに任せる“バクチ”に打って出たのだ。

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