史上最弱に成り下がったサッカー五輪代表の「構造的欠陥」

公開日: 更新日:

 もし外国人の指揮官だったら……。12日のシリア戦の敗退が決まった瞬間、あっさりと解任されていたはずである。

 タイで開催中の「U―23(23歳以下)アジア選手権」に参戦している森保U―23代表が、初戦のサウジアラビア戦とシリア戦で2連敗を喫した。

 これで3戦目のカタール戦を待たずして1次リーグ敗退が確定。同大会で日本が決勝トーナメントに進めなかったのは、今回が初めて。今夏の東京五輪で「金メダルを狙う」と森保監督は公言しているが、アジアでベスト8にも入れなかった。まさに歴史的な惨敗劇と言っていいだろう。

 例えばハリルホジッチ元監督の場合、2017年12月の東アジアE―1選手権で優勝を逃し翌年3月の親善試合マリ戦ドローなどから日本サッカー協会(JFA)の田嶋会長が解任の断を下した。

 森保監督は19年11月17日に東京五輪世代のチームを率い、広島でコロンビアU―22代表と戦って完敗。2日後の19日には大阪で日本代表監督としてベネズエラ代表と対戦。前半だけで4失点の大惨敗を喫した。翌12月の東アジアE―1選手権決勝では、宿敵の韓国に力の差を見せつけられて優勝を逃し、そして今回のU―23アジア選手権での体たらくぶりだ。同選手権は東京五輪の最終予選も兼ねており、開催国枠がなければ本大会の出場権を失っていた。詰め腹を切らされても、文句の言えない成績である。

 現地で取材している元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏が言う。

「森保監督はサウジ戦、シリア戦ともに試合後の記者会見で表情に生気がなく、背筋を伸ばした状態で“固まっていた”ので壇上の備え付けマイクが遠く、音を拾えなかったほど。大きなショックを受けていることが十二分にうかがえました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    宮城野部屋「永久閉鎖」コースを匂わす元横綱・白鵬、弟子もろとも浅香山部屋への移籍案

    宮城野部屋「永久閉鎖」コースを匂わす元横綱・白鵬、弟子もろとも浅香山部屋への移籍案

  2. 2
    志村けんさん女性関係も堂々と…放送されなかった交際相手

    志村けんさん女性関係も堂々と…放送されなかった交際相手

  3. 3
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 4
    松本人志が裁判の前に問われているのは“遊び方の質”だ…北野武は「せこいよ」とバッサリ

    松本人志が裁判の前に問われているのは“遊び方の質”だ…北野武は「せこいよ」とバッサリ

  5. 5
    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  1. 6
    大谷翔平は野球だけでなく“新妻の隠し方”も超うまかった 結婚は引退後…の予想を見事に裏切る

    大谷翔平は野球だけでなく“新妻の隠し方”も超うまかった 結婚は引退後…の予想を見事に裏切る

  2. 7
    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

  3. 8
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9
    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

  5. 10
    頬ゲッソリで覇気なし 相撲解説の貴乃花親方“異相”が話題

    頬ゲッソリで覇気なし 相撲解説の貴乃花親方“異相”が話題