著者のコラム一覧
岡邦行ルポライター

1949年、福島県南相馬市生まれ。ルポライター。第3回報知ドキュメント大賞受賞。著書に「伊勢湾台風―水害前線の村」など。3・11後は出身地・南相馬中心に原発禍の実態を取材し続けている。近著に「南相馬少年野球団」「大島鎌吉の東京オリンピック」

河西昌枝は顔面蒼白…長嶋の婚約で周囲は身投げを心配した

公開日: 更新日:

1964年東京五輪・女子バレー金メダル 河西昌枝さん(下)

「河西さん、海に飛び込むかもしれん!」

「そうや、つかまえておかなあかんわ!」

 1964年東京オリンピックが終了して1カ月後の11月末。金メダルを獲得した東洋の魔女は、中国や香港に遠征し、船での帰途のときだった。

 長嶋茂雄が婚約発表したことをニュースで知った河西昌枝は、顔面蒼白となった。

 それを見た選手たちは、冒頭のような叫び声を上げたのだ……。

 元NHK大阪放送局スポーツ部ディレクターの毛利泰子が証言する。

「帰国後に選手たちから聞いた話ですが、長嶋さんの婚約を知った河西さんは、ひどく動揺していたそうです。長嶋さんを好きなのを選手たちは知っていたため海に身投げするかもと心配し、ずっと河西さんを見守っていたんですね」

 そのショックも時が癒やしてくれたのだろう。32歳になる2カ月前の翌65年5月、河西は当時の首相・佐藤栄作、寛子夫妻の媒酌で2歳年上の自衛官と晴れて結婚した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い