佐々木裕介
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佐々木裕介フットボールツーリズム アドバイザー

1977年生まれ、東京都世田谷区出身。旅行事業を営みながらフリーランスライターとしてアジアのフットボールシーンを中心に執筆活動を行う。「フットボール求道人」を自称。

C大阪移籍のチャウワット選手「タイ人選手はJの推し進めるアジア戦略に興味を持っている」

公開日: 更新日:

 Jリーグの「アジア戦略」がスタートしてから2022年で10年が経った。当初からその将来性に素早く反応し、動きを強めていったクラブのひとつにセレッソ大阪がある。そしてその波に乗り、着実に成長を続けるタイ人選手がいる。チャウワット・ヴィラチャードだ。

 彼は21歳の時にセレッソ大阪のU-23チームに1年、在籍してタイへ帰国。その後、所属元であり、セレッソ大阪とパートナーシップを結ぶBGパトゥム・ユナイテッド(以下、BG)で成長を遂げ、タイ代表にも選出された。そんな彼は、何を求めて再び大阪の地へ舞い戻ったのか。この夏、自身2度目となるセレッソ大阪への移籍を選んだ彼に聞いた──。(取材日は8月19日)

■タイ語の通訳はいないのですが…

 ──大阪生活も2度目ですが、もう慣れたものでしょう?

「前に住んでいたのが4年前。月日は流れましたが、チームや大阪の街の雰囲気に大きな変化を感じないで生活は出来ています」

 ──チームには、タイ語通訳がいないと聞きました。日本語が上手になった証ですね?

「(苦笑しながら)タイ語の通訳はいないんですが、サッカーをする上での英語は理解できます。英語の通訳の方に助けてもらいながら、問題なくやれています」

 ──今回の移籍は、所属元のBGからの依頼ではなく、セレッソ大阪側から獲得オファーがあったと聞いています。これは本当なんですか?

「はい、事実です。今回はセレッソ大阪の方から話をいただいての移籍になりました」

 ──日本で学んだ経験を持って帰国してタイで花開き、そしてタイ代表へと上り詰めました。あなたの活躍をセレッソ大阪が観ていてくれたわけですね。サッカー選手として実に嬉しい話です。

「はい、ありがたいことだと思っています」

■レベルの高い日本サッカーに揉まれた

 ──私は、タイ在住時からLEOスタジアム(BGのホームスタジアム)を何度も訪れ、あなたがBGでどのような立ち位置に居たのかも理解しています。日本での初挑戦の前と帰国した後では、どの辺りに自らの成長や違いを感じましたか?

「当時の私はまだ21歳と若かったんです。アジアの中でもレベルの高い日本のサッカーで揉まれ、得た経験やサッカーとの向き合い方が身について帰国後、成長できたんだと思っています」

 ──チームに合流して2カ月弱。公式戦の帯同は未だないようです。コンディションに問題でもあるのでしょうか? それとも他に何か?

「2カ月前に大阪へは来たのですが、実質的にはチームへ合流したのが8月に入ってから。なのでコンディションが仕上がっていないと判断されているのかな、と。練習は毎日取り組んでいますので試合に向けて、もう少し仕上がってくれば出場機会もあると思っています」

■Jリーグでプレーしたいと思っているタイ人選手は多い

 ──Jリーグは10年前から「アジア戦略」と銘打ち、特に<東南アジアへ目を向けよう<という活動を行ってきました。セレッソ大阪もその活動を推進してきたクラブのひとつです。あなたはその活動を知っていましたか?

「もちろん知っていました。タイのサッカー選手であれば、誰でも知っていることです。Jリーグでプレーしたいと思っているタイ人選手は非常に多く、活動を皆んな興味を持って見ていますよ」

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