トランプ大統領がメジャーリーグから日本人選手を締め出す日…「予測不可能なことでも平気でやる」と専門家

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 日本人選手がメジャーでここまで大暴れしていることは、かつてなかった。

 リーグトップの23本塁打をマークしている大谷翔平(30=ドジャース)だけではない。鈴木誠也(30=カブス)の56打点はリーグ2位。投手では防御率で千賀滉大(32=メッツ)の1.59がリーグトップ、山本由伸(26=ドジャース)の2.20が同3位。日本人選手が投打の主要タイトルを争い、実際に獲得しそうな勢いなのだ(数字は日本時間11日現在)。

 日本人選手のレベルがそれだけ上がっているということなのだろうが、それが米国で必ずしも好意的に受け止められているとは限らない。米紙コラムニストのビリー・デービス氏がこういう。

「大谷は3年連続本塁打王へ視界良好、昨年はメジャー初の50本塁打‐50盗塁を達成した。米球界でも、すでにジャッジ(33=ヤンキース)と並ぶ突き抜けた存在になっていますけど、4人もの日本人選手が投打の主なタイトルを争っている現状に内心、忸怩たる思いでいる米国人は少なくありません。野球は米国の国技。クチでは言わないまでも、『国技を日本人選手に荒らされている』と、不快感を抱いている。特に白人の大卒ではない労働者たちは、冗談じゃないと日本人選手に対する敵愾心すらあるといいます。アメリカファーストだろう、とね」

 そんな人たちの思いを利用しようと考える人がいてもおかしくない。ロサンゼルスのデモが大騒ぎになっているように強硬な移民政策を取るトランプ大統領だ。

「支持層に労働者階級が多く、彼らの思いを汲み取ることは結果として自分の評価につながる。トランプにとって重要なのは、最終的に自分にとってプラスになるかどうかですから。例えば外国人枠を適用するとか、日本人選手がメジャーに来にくくなるようなルールを作ろうと考えても不思議ではない」(前出のデービス氏)

 5月13日、大リーグ機構(MLB)は野球賭博で球界から永久追放されたピート・ローズの処分を解除することを決定した。この裏にはトランプの介入があったといわれる。ローズの出身地のオハイオ州は保守層が多いうえ、「オハイオを制する者は大統領選を制する」とすらいわれる重要な場所。そんなオハイオを代表する野球人であるローズへの支持は、選挙対策でもあるのだ。

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