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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

ラグビー日本代表に27年W杯以上の試練…地球縦断の新大会で問われる真価と山積する課題

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 今秋のジャパンを見て感じたのは、チャンスに選手たちの意図が微妙に食い違ってトライを奪えなかった場面が多かったこと。つまり、「ここはこうしてスコアする!」という「絵」を、チーム全員が共有できた場面が少なかったように感じられたのだ。

 おそらく、ジョージア戦で顕著だったキックを多用した「勝つためのゲームコントロール」と、昨季ジョーンズHCが掲げた「超速」というコンセプトとの緩急の切り替えが、選手には頭ではわかっていても、まだ身体にしみついていないのだろう。

 バックスで攻めるべき場面でキックを蹴って、ダイレクトタッチとなってチャンスを逸した場面がアイルランド戦やジョージア戦には見られたし、ゴール前でFWが個人でトライを奪おうとして孤立。反則を取られたり、ボールを奪われた場面も目についた。

 これらに共通するのは、「超速」と「コントロール」の狭間で迷った選手たちが、拮抗した局面を強引に個人で打開しようとして、ミスや反則を起こしている、ということだ。

 果たしてジョーンズHCの意図は、どこまで選手たちに深く浸透しているのか。

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