ドジャース大谷翔平は“自爆覚悟”だからサイ・ヤング賞へ視界良好!今季初先発で6回1安打無失点の圧巻投球
「投手生命はあと2、3年か」
もちろん、大谷本人も二刀流を長く続けたいに決まっている。だからこそ肘に負担のかからない投げ方を模索し、投球フォームをコンパクトなものに変えた。その意識がこの日の「軽く投げても球速はそこまで変わらなかった。それなら軽く投げる方がいい」という発言にもつながった。
しかし、本人の中でそれ以上に重要なのは、投手として思い切りパフォーマンスを出せる感覚をもつこと。「そうでなければ、うまくもなれないし、面白くない」からだ。肘への負担は極力減らしたいが、リスクを背負ってでもベストの投球をしたい。大谷は次に右肘靱帯を損傷したら投手断念を示唆しているものの、そうなっても仕方がないと思って腕を振っていることになる。
右肘手術のリハビリが必要だった昨年までとは異なり、今季は体調も万全。オフも思うようなトレーニングができたという自覚もある。
すでに31歳と、体力面でもピークに達しつつある。本塁打王2回に打点王1回、一昨年はメジャー史上初の50本塁打-50盗塁も達成した。打者としてのタイトルを手中にしている一方、投手としてはエンゼルス時代の22年に15勝9敗、防御率2.33で、ア・リーグのサイ・ヤング賞投票4位になったのが最高だ。
ア・リーグのスカウトはこう言う。
「コンスタントに160キロ近い速球を投げ続けていれば、いやでも肘に負担がかかる。この日、有効だったカーブはもちろん、スライダー、スプリット、シンカー、カッターと大谷は変化球が豊富です。制球さえ間違わなければ速球は150キロを超える程度で十分、160キロの速球はここぞという場面だけにすれば肘への負担はかなり違ってくる。そうやって速球にメリハリをつけている投手はメジャーにいくらでもいます。目いっぱい腕を振り続けていたら、投手をやっていられるのはあと2、3年かもしれません」
マウンドにいる間、常に100%を求めて投げていれば、大谷に残された投手としての時間は限られる。今後が心配とはいえ、そんな大谷だからこそ、年齢的にも肉体的にもピークに達しそうな今季は、自身初のサイ・ヤング賞も視界に入ってくるのではないか。



















