「午前32時の能年玲奈」中森明夫著

公開日: 更新日:

■「あまちゃん」能年玲奈

 かつて中上健次に文学を志すよう勧められたというアイドル評論家による文学論集。

 ペルーのノーベル文学賞作家、マリオ・バルガス・リョサの「チボの狂宴」の中で見つけた伏せ字表記に関するツイッター顛末(てんまつ)記、86年に首つり自殺した鈴木いづみの作品などを論じる読書日記、友人でもあった社会学者・宮台真司に関する批評など。幅広い知識と深い洞察からさまざまな作品、作者を論じる。さらに「私にとって文学はアイドルだし、アイドルは文学」とも語り、表題作では、アイドルの歴史を総括して、朝ドラのヒロインだった能年玲奈を取り上げ、この人気ドラマがアイドルの未来にとってどのような意味を持つかを論じる。
(河出書房新社 2000円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する