大不況には本を読む 橋本治著

公開日: 更新日:

 巨大なマネーゲームによって金融危機を招き、世界経済が危機に陥った原因は、1980年代に突出した経済大国日本への「嫉妬」だと指摘。そして、嫉妬される日本は「個人消費を増大させる」という方向に向かって「世界経済はまだまだ拡大しうる」という危険なオーバーフローへの道を開いてしまったと。アメリカの破綻によって、産業革命以降のアクセル全開の自由貿易主義にブレーキがかかった。

 そして今こそブレーキをかけることの意味を理解し、自分のあり方を省みるためにも、日本人はもう一度本を読むということに立ち戻るべきだと説く橋本流文明論。(河出書房新社 640円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明