電車に乗れば誰もが一心不乱に…「スマホ地獄」の行く末

公開日: 更新日:

「一緒にいてもスマホ」シェリー・タークル著、日暮雅通訳

 アメリカで早くからインターネットに関心を寄せてきた臨床心理学者の著者。団塊世代らしくネットの未来については明るい展望を持ち、80年代半ばからコンピューター文明を鼓舞するような、電子テクノロジー肯定の論考をいくつも発表してきた。しかし近年のネット依存状況の進展やネット炎上の実態を見るにつけ、次第に現代のデジタル文明に対して批判的なスタンスに変わっていくようだ。

 ネットで「つながる」新しい楽しさは、実は表面的につながっている「ふり」をしていただけだ、と実に手厳しい。一緒に向かい合って食事を楽しみ、よろこびを分かち合っているようでいながら、お互い手の中のスマホに見入っている。単なるテクノロジー批判ではなく、人間と機械のあるべき共存を語ろうとしている。(青土社 2400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意