「できない脳ほど自信過剰」池谷裕二著

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 脳科学の視点から、記憶や感情、人間の特性などについての考察をまとめた「週刊朝日」で人気の連載エッセー。日常のさまざまな出来事の背景にある最新知見を、研究データを基にわかりやすく紹介している。

 たとえば、表題「できない脳ほど自信過剰」の引き合いに出されたのは、コーネル大学のダニング博士とクルーガー博士の実験。30のジョークに対する採点をしてもらった後、「あなたのユーモアの理解度は同世代中どのくらいに位置していると思うか」と聞いたところ、理解度が低かった人ほど自己評価が高いという結果が出た。

 この「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれる現象は、ユーモア理解度に限らず、倫理的な思考力から学力試験に至るまで普遍的に見られる傾向だとか。なお、最終章では人工知能時代の人間側の戦略についても紹介。

 人工知能との共存が必要とされる時代には、脳の柔軟性を保ち、未来を自らつくる力が必要とされるのではないかと述べている。(朝日新聞出版 1400円+税)

【連載】週末に読みたいこの1冊

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