「漱石ゴシップ完全版」長尾剛著

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 今年、生誕150年を迎えた夏目漱石の作品とその知られざる素顔を読み解く文豪読本。

 俳人・高浜虚子に頼まれ、彼が主宰する朗読会のために書いたという処女作「吾輩は猫である」。原稿を渡す折、漱石は渋る虚子に朗読をさせ、自分の小説に熱心に聞き入ったという。「ホトトギス」で連載が始まり「坊っちゃん」と同時掲載になると、虚子は相場をはるかに超える高値に雑誌を値上げして、荒稼ぎしたそうだ。

 また、全作品中唯一女性のヌードが出てくる「草枕」の一場面を紹介しながら、ヌード好きだったというその意外な一面や、「こころ」の章で考察する漱石の皇室観まで。複雑な生い立ちなどにも触れ、多くのエピソードでその作品と人柄を語る。

 (朝日新聞出版 840円+税)

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