「トップリーグ」相葉英雄著

公開日: 更新日:

 松岡は大和新聞に入社して15年目の記者。経済畑を歩んできたが、政治部への異動を命じられる。慣れぬ政治部だが、なぜか政権の中枢である阪官房長官に気に入られ、官房長官番という大役に就くことに。

 また松岡と同期で政治部の将来のエースと目されていた酒井は、あるトラブルのため退社し、現在はスキャンダルの暴露で有名な週刊誌の記者。東京湾の埋め立て地で1億5000万円の現金が入った金庫が掘り出されたことを知った酒井は、取材を進めるうちに、その金がかつて首相の逮捕にまで至った収賄疑獄のクライスター事件に関係することを突き止める。その真相を暴けば現政権が崩壊するのは必至。それと同時に酒井の身辺に不穏な動きが出始める。

 一方松岡は、与党幹部に食い込んだ一部の記者のみが所属するトップリーグの一員となるが、異例の抜擢の裏に酒井の調べている事件と関連があることを知る。

 政界の深い闇に入り込んだ2人の記者の矜持と葛藤を描き、永田町を席巻する権謀術数の世界に迫る問題作。

(角川春樹事務所 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相が自衛隊派遣めぐり安倍側近と壮絶バトル→「クビ切り宣言」の恐るべき暴走ぶり “粛清連発”も画策か

  2. 2

    世界陸上マラソンで金メダル谷口浩美さんは年金もらい、炊事洗濯の私生活。通学路の旗振り当番も日課に

  3. 3

    九州国際大付野球部で暴力事件 楠城監督が日刊ゲンダイに明かした「不祥事」への言い分

  4. 4

    駐車トラブルの柏原崇 畑野浩子と離婚

  5. 5

    江角マキコさん「落書き騒動の真相」を初めて語る…人気YouTuberの配信に抗議

  1. 6

    クビになってからの逃避行 ミニカーファンの同志30人とエコノミーでドイツへ飛んだ

  2. 7

    元横綱照ノ富士「暴行事件」の一因に“大嫌いな白鵬” 2人の壮絶因縁に注目集まる

  3. 8

    石油備蓄に奇妙な“二重基準”…1日の消費量が日本政府は「176万バレル」で国際基準は「336万バレル」のナゼ

  4. 9

    レベルの低い“寄せ集め集団”を見渡し、失った自信を取り戻した感覚があった

  5. 10

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった