「被害者のふりをせずにはいられない人」片田珠美著

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 遅刻を注意する上司を「パワハラだ」と訴える女子社員や、保身のために同僚の非をあげつらう社員、食事の誘いを断ったらストーカー化して、根も葉もない噂を流す取引先など。社会に蔓延するこうした加害者なのに「被害者ぶる人」の心理を読み解くテキスト。

 被害者ぶって他人を攻撃するのは、実は人間のさがで、多くの人は自分の中の被害者意識をコントロールして生活している。では、被害者意識を肥大化させ、暴走して周りに迷惑をかける人が増えているのはなぜか。その背景には「格差の拡大」「クレーマーが得をする社会」「自己責任社会」の3つの要因があるという。さまざまな事例から、彼らを生んだ社会の病理を見つめ、彼らから身を守る方法を伝える。

 (青春出版社 990円+税)

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