「コンテクスト・ オブ・ザ・デッド」羽田圭介著

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 編集者の須賀は、打ち合わせのために出向いた渋谷で最近、世間を騒がせている「ゾンビ」に遭遇する。正式には「変質暴動者」と呼ばれる彼らは、ゾンビと同じように噛まれることで仲間を増やしており、ウイルスなども検出されないため、対処法が見つからない。須賀が担当する作家のひとりKは、デビュー後尻すぼみ状態で作品は書いてはいるが、発表のあてはない。そんなある日、街中でゾンビ退治をする現場に遭遇して加勢したKだが、落ちていた携帯電話に気づき、最悪のシナリオが頭によぎる。

 他にも生活保護業務のかたわらゾンビ対応に走る公務員の新垣や美人作家の理江ら、ゾンビの増殖に翻弄される人々を描く長編エンターテインメント。

(講談社 960円+税)

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