「倉敷高梁川の殺意」梓林太郎著
旅行作家の茶屋は、事務所を訪ねてきた翻訳家の麻子から相談を持ち掛けられる。軽い知的障害がある弟の伸之助が銚子に旅行に行ったまま、連絡がつかないというのだ。
伸之助を捜しに麻子と銚子まで出向いた茶屋は、彼がホテルに迎えに来た男にさらわれたことを知る。
手掛かりがないまま東京に戻った茶屋は、麻子の自宅近くでひき逃げ事件があったことを思い出す。さらに近くでは2週間前に、下校途中に誘拐された小学生の女の子が数日後に岡山県の高梁川で遺体で見つかるという事件も起きていた。
3つの事件の関係を疑う茶屋に、麻子から伸之助が見つかったと知らせが入る。伸之助は、岡山県の倉敷で警察に保護されていた。
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