「世にも美しき数学者たちの日常」二宮敦人著

公開日: 更新日:

 東京工業大学の加藤文元教授は「数学はお金がかかる学問です」と言う。いろいろな人に頻繁に会うことが必要なので、旅費が必要なのだ。

 教授はエジプトやイタリアなどに出張している。例えば、解析系の問題を解く時に、解析の中だけで仕事をしていても限界がある。他分野の人と話すと新しい発想が生まれて道が開けることがある。数学では問題と一緒に生活することが一番重要で、共同研究する時は相手と共同生活をして、食事中も旅行中も、その問題について話ができる状態にする。

 聞き手に向かって話すことで自分のアイデアが育つ。そういう「共鳴箱」を持つことが必要なのだ。

「数学」という迷宮を探検するノンフィクション。

(幻冬舎 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か