「たそがれ御堂筋」吉村喜彦著

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 大阪・北新地の外れにあるバー堂島は、カウンター5席の小さな店。大きな窓の向こうに川の流れが見える。

 マスターの楠木が開店準備をしていると、洋酒メーカーのマーケティング部で働く彩香が入ってきた。仕事終わりには早く、いつものはつらつさも感じられない。楠木は、そんな彼女に関西大学の女子学生が作った梅の果汁のサイダーを使ったカクテルを勧める。カクテルを口にして話し始めた彩香によると、高知の営業所への内示を受けたらしい。マーケッターとして成果を残していた彼女は、異動に納得していないようだ。話を聞いていると、続いて楠木の幼馴染みでお好み焼き屋を営む金田が来店する――。(「梅は咲いたか、梅酒はまだかいな」)

 バーを舞台にしたハートフルストーリー集。

(角川春樹事務所 600円+税)

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