「ディス・イズ・ザ・デイ」津村記久子著

公開日: 更新日:

 貴志が中2のとき、地元のプロサッカーチーム「三鷹ロスゲレロス」がリーグ3部から2部に昇格。母親がもらってきたチケットで観戦した貴志は、スキンヘッドのディフェンダー・若生のプレーに感嘆する。

 しかし、他の選手が不慣れすぎて試合は負け。翌日の学校でもサッカー部員らの評価は散々だったが、貴志は学校では無関心を装いつつ、スタジアムに何度も足を運ぶ。その後、チームはあっさり3部に降格。そのショックを誰とも共有することなく、貴志は三鷹のサポーターだった過去を封印する。大学生になった貴志は、若生がシーズン途中で三鷹の監督に就任したことを知り、最終戦に足を運ぶ。

 最終節を迎えた2部リーグの架空の22チームとそのサポーター22人を描く連作小説。

(朝日新聞出版 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    国分太一の不祥事からたった5日…TOKIOが電撃解散した「2つの理由」

  1. 6

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  2. 7

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  3. 8

    「ミタゾノ」松岡昌宏は旧ジャニタレたちの“鑑”? TOKIOで唯一オファーが絶えないワケ

  4. 9

    中居正広氏=フジ問題 トラブル後の『早いうちにふつうのやつね』メールの報道で事態さらに混迷

  5. 10

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償