• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger
井筒和幸
著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

ハンパない、神ってる…安っぽい造語は死語になってほしい

 耳に入っただけで、その相手と会話をしたくなくなる「嫌な言葉」がはやっている。「ハンパない」や「神ってる」。始末に負えないし、品がない。言葉本来の意味を大切にしないからか、元から知らなかったのか。言語道断で浅はかな語句のオンパレードだ。メール世界で女子高生らがまかり通す、一時言葉は仕方がないにしても、その辺の大人がこんな貧相でペラッペラな言葉を使うと今やすぐ拡散されて、味のない言葉でももてはやされる。物書きはなるべく無視して使わないように抵抗しているのだが、横で見知らぬ誰かがまた平気で口にするので、気分まで腐ってしまうのだ。

 W杯がらみで日本チームの誰かの技を称えたつもりの「ハンパない」という粗製語には辟易する。今までの辞書には「半端」しかない。することに抜かりがあるさまをいう。そこに、「ない」を付け足して「完全である」とか、「間抜けでない」というわけだ。だったら、初めから「完璧だ」とか「ちゃんとしている」でいいだろ。こんな造語を最初に言い出したのが東京人なのか九州人だったのかそれは知らないが、実はもう何十年も前からあった嫌な言葉だ。「あそこの店のカレーはハンパない味です」と高校生タレント俳優が自分はどんな味も分かってるふうな「半ちく」な面構えで偉そうに言った瞬間を思い出したのだ。はやり言葉に振り回されるほどみっともないことはないし、自分に似合っていない語句では自分を表せないし、人にも誤解されてしまうだけだ。味もそっけもない言葉だ。ちなみに「半ちく」は中途半端、半人前の意味。相手を揶揄する面白い差別語だが、さすがに使われなくなったようだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の芸能記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “元彼”と同時引退? 幻に消えた安室奈美恵の「再婚」報道

  2. 2

    狙われる関ジャニ∞…錦戸&大倉“ベッド写真”流出の裏事情

  3. 3

    崩れた圧勝皮算用 安倍3選という「終わりの始まり」<上>

  4. 4

    内部留保が過去最高446兆円 貯め込んでいる大企業はココだ

  5. 5

    虎最下位で金本続投白紙…後任に掛布・岡田という“断末魔”

  6. 6

    台湾4割スラッガー王柏融めぐり 巨人vs阪神で争奪戦勃発

  7. 7

    追悼・樹木希林さん 貫いた“奇妙な夫婦愛”と“ドケチ伝説”

  8. 8

    日本が「国後・択捉」領有権を主張できる根拠は存在しない

  9. 9

    今季でクビの選手が続出? 阪神“不良債権”11億円の中身

  10. 10

    大坂に体作りとコートへの集中力を促したコーチの手練手管

もっと見る